オバマ元米国大統領は安倍に何を語った?

 

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バラク・オバマアメリカ合衆国大統領(任期20092017)が今年3月末に突然来日し、安倍総理大臣と会談した。

この時期に、なぜオバマ元大統領が?と思われた方も多いと思う。

オバマ元大統領は就任中、日本でも人気の大統領だった。大統領就任前から、福井県小浜市の市民によって「勝手にオバマ氏を応援する会」なるものが結成されたり、オバマ氏の物まね芸人も頻繁にテレビに出ていた。また、大統領に就任した初年の200911月には、核なき世界についての理念や取り組みが評価され、ノーベル平和賞も授与された。

苦学して立身出世し、米国初の黒人大統領となり、核兵器廃絶を本格的に目指してノーベル平和賞を受ける…。

オバマ大統領は、まるでハリウッド映画に出てくる大統領のようであった。

 

人気のオバマ 叩かれるトランプ

それに比べ、現職のドナルド・トランプ大統領へのマスコミによるバッシングはすさまじい。就任前のトランプ大統領に真っ先に会いに行ったのは日本の安倍総理大臣だが、日本でも、安倍総理大臣に対するマスコミによるバッシングはすさまじい。

トランプ大統領ロシア疑惑安倍総理大臣は森友、加計疑惑である。日米のマスコミは、トランプはもう終わり、安倍はもうすぐ失脚と、そればかりを狂ったように書き立て、叫び続けている。オバマ元大統領の時とは、ずいぶんな差である。原因は一体何なのか。

答えは割とシンプルである。トランプ大統領安倍総理は、新聞、テレビを代表するオールドメディアと敵対しているからである。もう少し正確に言えば、オールドメディアに金を出している連中と真っ向から敵対しているからである。

 

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国のために働くと叩かれる

さらにいうと、トランプ大統領安倍総理に共通するのが「強い国家を目指すこと」だからである。それぞれの政治理念は、トランプ大統領は「アメリカンファースト」、安倍総理は「日本を取り戻す」である。

21世紀の今、減税や財政出動など自国の経済を強める政策に転換したり、日本の場合であれば憲法改正、米国なら移民問題など、「自国民の利益重視」の政策を打ち出すと、必ずレイシスト、差別主義者、独裁者、ヒトラーの再来などというレッテルを貼られる。これはなぜか。

少し前、フランスの経済学者ピケティ氏の「21世紀の資本」が話題になったが、現在の社会では、「労働して賃金を稼ぐ」よりも、パソコンキー一つで操作する金融経済の方が、はるかに巨額の富を築くことが可能である。いまは実体経済よりも、金融経済において遥かに巨額の金が動いている。

特に国際金融資本家たちは、地球上に存在するどの国の国家予算よりも、遥かに巨額の富を独占している。

この地球上には、はっきり目には見えないが、国際金融資本という大帝国が、ずっしりと覆いかぶさっている。それは、経済大国の米国、日本、中国などよりはるかに巨大な化け物なのである。

 

強い国家を欲しない金融大帝国

この大帝国は、地球上の各国が、自国民への政策に重点を置く、強い国家になることを望んでいない。あくまでこの大帝国の忠実な下僕となる政治指導者が各国に生まれることだけを望んでいる。

この金融帝国に忠誠心を誓っているのが、新聞やテレビなどのオールドメディアある。

彼らが、ペンは剣よりも強し!の精神で、報道していると思ったら大間違いである。彼らは、お金を出してくれるスポンサーのために活動しているのであって、正義のために仕事をしているのではない。

トランプ大統領は、いくつもの企業を経営する社長で、本人自身が大資産家である。トランプ大統領がマスコミから悪魔のごとく嫌われるのは、金で懐柔させる余地がトランプ大統領にないためである。本人が億万長者ゆえ、皮肉にも、この地球を支配する金と権力からもっとも遠い人物なのである。

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米国ではなく、国際金融に尽くしたオバマ

オバマ元大統領は、大学生の時に広島、長崎の核兵器使用について強い憤りを持ち、政治家を目指したと言われている。しかし、晴れて米国大統領となった時、彼のブレーンは、ウォール街の重鎮ばかりで占められてしまった。世界一強い指導者であるはずの米国大統領が、実は金融大帝国の下僕に過ぎないと知ったとき、オバマ氏は失望したと思う。

オバマ政権時代、米国の中間層は崩壊し、富の格差は広がるばかりとなった。20119月には、「We are the 99%」をスローガンに、ウォール街での大デモも起きたが、デモは数か月で収束してしまった。

しかしその後SNSを中心として集結された米国民の声が、トランプ政権を生み出した。

 

3月末に来日したオバマ元大統領は、安倍総理と高級すし店で共に舌鼓を打ったそうだが、現在マスコミから総叩きに遭っている安倍総理と、一体どんな話をしたのだろうか。

私も君のように闘いたかったとこっそり言ったのか。それとも、大帝国には逆らわないほうがいいよ、と忠告したのだろうか。本当の真相は謎のままである…。